こんにちは。
大田区のピアノ教室むじかぱれっとの桑田です。
今日は、小さなお子様をもつお母さまたちがよく疑問に思われるであろう、
「ピアノ教室、通わせたいけどいつから習わせたらいいの?」
という問いについて、私自身の考えと当教室で対応していることを書いていきたいと思います。

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このピアノ教室いつから?という問いには、意味合いが大きく2つあるような気がします。
・1つは、何歳から習わせたらピアニストのようにピアノ演奏を仕事にするプロフェッショナルなレベルになるかということ。
・もう1つは、いまうちの子(例えば)3才だけど、今から通わせるとレッスンでどんなことをするのだろう?わが子を先生のピアノ教室に通わせてもいいですか?30分のレッスン集中に耐えられますか?という現実的な疑問、です。
今日は、1つ目についても自分の知る範囲で少しだけ触れてから、2つ目について、当教室で対応していることを具体的に書いていきたいと思います。
3才から習わせればいいというものではない
ピアノの開始年齢でよく言われる年齢といえば“3才”。
しかし、この3才、一概にとらえていいでしょうか。
幼稚園に通いはじめる年齢だから?言葉がだいぶ理解できるようになる年齢だから?3才からとどこかで聞いたから?
TVなどでプロの演奏家が「3才からピアノを習っていました」「3才からバイオリンを習っていました」という発言をそのまま受けているということはありませんか?
3才という年齢は学年単位、年齢単位で発達を線引きできるわけでなく、まだまだ月齢が大きく関係する時期でもあり、さらに個人差・個性の違いも大きい年齢のはずです。
そのような状態で、「さて、3才になったからうちの子もピアノを!3才からレッスンに通わせれば弾けるようになるよね!」
残念ながら、そんな安易ではありませんね。
幼稚園の頃からからやってたはずなのに楽譜も読めぬまま、中学校に上がって辞めてしまい今でも楽譜が読めない。。。このような方をたくさん知っています。
では何才からならいいんですか!?
そうですね、では何才から始めるのがいいでしょう。
その答えはお子様自身が持っています。
私も現在5歳になる息子がおりますが、当然、息子にはきちんとした音楽教育を!と思い、お腹にいる頃からあれこれ想像と計画をしていました。予定ではとっくに自分以外の信頼できる先生に預けて、毎週のレッスンを鬼の形相の私とこなしている日々だったかもしれません。しかし、2才、3才、息子の個性全開で大きくなる我が子を見て、早々に計画を変更することにしました。笑
彼が将来ピアノを弾くか弾かないかどうかはわかりません。現在はスタート時期、さらにはそこから一気に!?畳み掛けていく時期も見極め中です。笑 その時期が一生訪れない可能性ももちろんあり得ますね。(悲)でも、とくに興味を示すことがなかったら一生やらなくてもいいとも思っています。私はクラシック音楽が大好きですが、彼が好きか否かはまた別の話です。我が子でもそんなものです。
また、3才という年齢が早いとか、遅いということを言っているわけではありません。
2才であっても音楽を楽しむ気持ちがあって、音に触れることをやってみたい!と思う気持ちがあれば、それがスタートの時期だと私は考えます。
みなさんの小さなお子様はいかがですか?????
テレビ番組の歌や音楽に強く興味をもって、食い入るように見入っていませんか?ほかのことよりも“特段に”。
音の出るおもちゃや自然の音をとくべつに気に入って楽しむ様子は見られますか?
たいていの子どもは歌を歌ったり、音に合わせて体を動かすことが大好きなものです。そして、これらを自然な行為としてやっています。しかし、ほかの遊びやおもちゃと比べて音や歌に特別に惹かれるような様子があれば、それはその子にとって特別なことになるのではないでしょうか。
物心ついてから音楽を楽しめる子、追求することを楽しめる子は、ちいさな頃からほかのことよりも歌や音楽や、音に関することをが好きというケースが多いです。(当然一概ではありませんよ。)
放っておいても気づくと音を追い求めてるな、と感じたら、、、♪ それがその時、
ぜひお近くの先生を訪ねてください。先生によって対応されていることは異なると思います。
何才であってもスタートしてからが大切です
そして、もっと大切なこと、
レッスンをスタートしてから何をやっていくかということです。
これが最も肝心なことです。
たとえば、当教室のレッスンでは、3才前後の子どもに楽譜の理論を教えたり、鍵盤上のドレミを教えることはしていません。
1の指といわれる親指で、鍵盤上の真ん中のドを弾かせるようなこともしません。
何故なら、その学習のタイミングではないからです。発達段階に沿っていない、ということもできます。
「先生!楽譜の読み方を教えてください!!」「ドはどこですか?レはどこですか?」、「親指の動かし方を、、」
3才の子にそう質問されたらもちろん拒まずに応えますが、そのような3才に今のところ会ったことがないですね。
【3才の子のレッスン】※例1
とある子のレッスン。
Rちゃんといたしましょう。
年齢3才です。
まだおはなしもセンテンスでなく、カタコトの言葉を話しています。
カユイナァ、Rッッチャン、コレダヨ、ナンダコレハ
彼女の口から出る言葉はこんな感じです。可愛らしい3才児の言葉です。^^
私とRちゃんで理解を共有できていること→ 【クッキー】【クッキーを作る】【チョコレート】
これだけでピアノのタッチに関する1項目をトレーニングしていきます。
Rちゃんがやることは、私が指定した指(まだ指番号の説明をしているはずもないので、お父さん指、お母さん指。。。。という名詞を使います)を音楽に合わせてリズム通りに打鍵と同じ要領で動かしてもらいます。
ここでは、打鍵、タッチなど大人の言葉を使っていますが、Rちゃんには当然このような単語を使わず、「クッキーにチョコを埋めるんだよ」「強く押しすぎると生地が凹んじゃうから優しくチョコを埋めてね」などという言葉で声かけします。(この場面に必要な教材を用いつつ)
すると、はじめて取り組んだその日から、音に合わせて1番から5番の指を器用に動かすことができます。
大人でもびっくりするほどのきれいな指の形でエア打鍵してくれます。
しかも、チョコチップに見立てた直径1センチほどのボタンを触れさせているので、これだけで鍵盤を指の腹で弾くという基本的な1項目の1つまでもクリアしてしまいます。
もちろん1回で自分のものにするのは難しいので、これを何週かにわたりレッスン内でトレーニングしていきます。
お母さまに協力していただけそうな場合は、ご家庭でもやっていただきます。
大人の場合、楽譜が頭で理解できても最も苦労するのが鍵盤上での手の運びです。理屈はわかるけれど、指が動かない、手が鍵盤上で迷子になるのです。
その大問題が起こる前に、鍵盤上での指の振る舞い方を、幼少期から当然のごとく身につけていきます。
大切なことは、ドレミがわかること、真ん中のドが親指で弾けること、
だけではないのです。
やるべき項目はそのほかにもたくさんあります。これらを順次段階的に増やしていくわけですが、これらを3才という年齢で、レッスンスタートした日からトレーニングしていくことができるのです。
楽譜が理論として理解できる頃には、向かうところに敵なしという状態になれるわけです。
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